子どもマネー総合研究会

ママの働き方はこう考える!

今回は、ママが働きに出るときの年収をどうしたらいいか、考えてみましょう。配偶者控除の廃止の可能性がいわれていますが、現状の制度で考えます。

ママの働き方に3つの「壁」

夫の給与ダウンの影響もあって、ちょっとパートでもと考え始めたママも少なくないのでは? その時、年収をいくらにするかで、ママやパパの税金・社会保険料に与える影響が違ってきます。実は、そこに3つの「壁」があります。

103万円の壁

第一の壁が103万円。給与所得控除65万円+基礎控除38万円=103万円で、パート収入などがこれを超えると、妻自身が所得税を負担することになります。夫の方も、「配偶者控除」として差引いてもらえる分を受けられなくなるだけでなく、会社の規定によっては、このラインを超えると家族手当がストップします。

130万円の壁

次の壁が130万円。妻が自分で社会保険に加入することになるラインで、将来に向かってこの金額を超えることが見込まれると、妻自身で厚生年金と健康保険の保険料を負担することになります。もし、妻の勤める会社に社会保険がなければ、国民年金(平成22年度は月1万5100円)と国民健康保険に加入することになります。

141万円の壁

最後の1つが141万円の壁。妻の年収がこの壁を超えると、夫は配偶者控除だけでなく、配偶者特別控除も受けられなくなります。

扶養の範囲で働くか?超えて働く?

3つの壁の中で最も影響が大きいのは、130万円の壁です。社会保険料を自分で支払うことで、手取り額が下がり、129万円に抑えたときの方が手取り額が大きくなるという逆転現象が起こり、多くの人がこれを「損」ととらえるようです。

パート先が国民年金の場合は、将来の年金額には影響がないのに保険料だけが増えることになるので確かに「損」ですから129万円以下に抑える意味があります。でも、厚生年金がある職場であれば、130万円の壁を超えて厚生年金保険料を負担することで、老後の年金額が増えることになります。公的年金は終身年金なので、長生きをするほど「お得」になります。

配偶者控除の廃止は毎年のように検討されていますが、こうした制度は政策で変わる可能性があります。制度が変わったときに失望することがないよう、「壁」にとらわれず、自分のペースで働くことが一番ではないでしょうか。

妻の収入と税金・社会保険料

妻の収入と税金・社会保険料

ファイナンシャル・プランナー 豊田眞弓

豊田 眞弓 (とよだ まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー、子育て・教育資金アドバイザー
経済誌・経営誌などのライターを経て、1995年より独立系ファイナンシャル・プランナー。個人相談やセミナー講師の他、書籍・雑誌の執筆や監修などで活動。オールアバウト「子育て・教育資金」ガイドも務める。自身の子育ての中で感じたこと等から、子どもの金銭・金融教育をライフワークの1つとして取り組んでいる。人生3大支出の中での教育資金や、子どもの金銭・金融教育を得意としている。

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