子どもマネー総合研究会

留学中は健康でいてちょうだい!

留学中に、子どもが体調を崩したと連絡が入れば、親が心配するのは当然のこと。調子が悪いと、子どもも不安になって国際電話をかけてきます。近くにいれば様子が分かるので安心ですが、遠い海外では気軽に様子を見に行くこともできません。頼りになるのは、ホームステイ先や学校の留学生担当の先生、そして現地の留学エージェントだけです。飛んで行きたくても行かれないジレンマに、親も慌ててイライラしました。つい、具合の悪い娘に「体調管理は自分の責任」なんて、文句を言ってしまったりして。そんなこと言われたら、落ち込んでしまいますよね。体調を崩したということで、国際電話で親子げんかするなんて……、ヒドイ親ですよね。慌てちゃって、どうしたらいいのかという冷静な考えが、すぐに浮かばなかったのです。

現地の留学エージェントからの連絡は、子どもからの国際電話の後に来ました。一概には言えないのですが、たまたま留学の窓口になってもらったエージェントの場合、日本国内の会社経由でしか連絡がもらえず、現地の担当者と直接話をすることができませんでした。そのため、娘の体調不良の連絡が来るまでにタイムラグがありました。エージェントの連絡によると、現地担当者が、医療通訳さんを同行して、病院に連れていくことになったということでした。その間に、恥ずかしながら、親子げんかとなったわけです。

今、振り返って考えてみれば、けんかできる程度の体調不良で良かったなぁと思います。娘が直接連絡してこられないほどだったら、それこそ大騒ぎになっていたはずです。

とはいえ、「病院の費用、大丈夫?」と、心配しました。なにせ、海外では日本の健康保険は関係ありません。病院にかかれば実費請求です。子どもにクレジットカードを持たせていない場合は、すべて現金支払いとなりますので、「お金がないから病院に行かれないよ~」なんて、子どもは情けないことを言っていました。

当時、現金は現地銀行の預金口座を作っていたので、その口座から引き出すか、もしくはインターナショナルキャッシュカードで日本の銀行口座から引き出すことができるようにしていました。でも、子どもが、親の予想以上にお金を使ってしまっていると、口座残高がない、なんて事態も起こります。

慌てて、日本で日本の銀行口座に入金すると言っても、銀行の営業時間内ならすぐに入金してあげることができますが、日本が夜だったりすると間に合いません。「現地担当者にお金を借りなきゃならないね」という私に、娘は「そんなこと頼めるわけないじゃない……ゴホゴホホ…」と怒ります。まるで、家の中での口げんかのようですが、遠いニュージーランドと日本でのやりとりです。

そうこうしていたら、留学エージェントから連絡が来ました。

「留学生保険に加入しているので、実費負担ですが、保険で賄えますから安心してください」。

あ~、そうだ! 留学費用を支払う時に、保険の手続きと保険料金を別途支払ったんだった……慌てていて忘れていましたが、短期留学の数日から、長期留学の場合は数カ月単位で、補償期間が設定されている留学生保険に加入していたのでした。

留学生保険には、内科や外科などの一般的な診療科目のほか、歯科診療もカバーされるタイプがあります。留学前に、虫歯の治療は済ませておきましょうと、よく言われるのは、歯科診療料金が高額だからです。ちなみに、我が家は、少し保険料金が高かったものの、歯科診療もカバーされるタイプに加入していました。

それにしても、この経験から、病院に行くという連絡に、冷や冷やすることはなくなりましたが、「留学中は健康でいてちょうだい!」と、心から願ったものです。

留学エージェントに支払う費用の中には、学費、ホームステイ料金、現地サポート費用、ビザ申請代行料金などが含まれているのですが、おこずかい、パスポート作成代、渡航費、留学生保険などは、別途かかります。

緒方昌子