子どもマネー総合研究会

児童手当と増税~子育て世代は大増税に備えよう~

2010年度にスタートした子ども手当。中学校修了前までの児童を養育する方に手当を支給する民主党の目玉政策でしたが、紆余曲折、右往左往、もろもろ波乱の末、今年4月からはかつての児童手当法を改正して「児童手当」として再スタートしました。

手当額等は前年度と変わらず、3歳未満1万5000円、3歳~小学校卒業前1万円(第3子以降1万5000円)、中学生は一律1万円です。ただし、所得制限が設定され、扶養家族2人の例で年収917.8万円、3人で960万円以上は対象外となりました。対象外の世帯も、今年度は暫定的に5000円が支給されます。

そもそも児童手当は、「所得控除から手当へ」という掛け声のもとで導入されたもので、導入と引き換えに2011年から16歳未満の年少扶養控除(所得税38万円、住民税33万円)が廃止されています。

2010年度は手当をいただくだけだったので、ほくほくで、なんだかちょっとふところが温かかったはず。ですが、年少扶養控除廃止の影響が、所得税は2011年、住民税は2012年6月から現れ、子育て世帯を直撃しています。2009年から見れば、手当と控除でおそらくとんとんなのですが(所得層によってはプラス・マイナスあります)、ちょっとおいしかった2010年を基準にすると、大増税!という印象になります。

増税額を試算したものが下表です。年収500万円、子どもが16歳未満2人の場合、所得税で年5万3000円、住民税で年7万3500円アップしています。所得税は昨年からですが、住民税の増税はこの6月から。何も知らずに給与明細を開いた人は、住民税が上がっていてびっくりしたはずです。

増税は、高校生の子がいる世帯も同じです。16歳以上19歳未満の子の控除も、所得税63万円⇒38万円、住民税45万円⇒33万円にダウンしていますから。高校無償化の恩恵と引き換えに増税されたものです。でも、高校無償化は来年もあるかどうかは未定なのですが・・・

実は、6月の増税は、大増税の序章にすぎません。昨年成立した復興財源法により来年1月から25年間、所得税が2・1%増税されることになっていますし、住民税も2014年6月から10年間、年1000円ですが上乗せされることが決まっています。

そして話題の消費税。2014年4月から8%に、2015年10月から10%に引上げられる見込みで、まさしく増税ラッシュ。

子どもに理想の教育を施したい場合は、家計を見直し、可処分所得の大幅減に備える必要があります。苦しくなってからでは遅いので、まだゆとりがあるうちから見直しましょう!

燃焼扶養控除廃止に伴う増税額

ファイナンシャル・プランナー 豊田眞弓

豊田 眞弓 (とよだ まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー、子育て・教育資金アドバイザー
経済誌・経営誌などのライターを経て、1995年より独立系ファイナンシャル・プランナー。個人相談やセミナー講師の他、書籍・雑誌の執筆や監修などで活動。オールアバウト「子育て・教育資金」ガイドも務める。自身の子育ての中で感じたこと等から、子どもの金銭・金融教育をライフワークの1つとして取り組んでいる。人生3大支出の中での教育資金や、子どもの金銭・金融教育を得意としている。

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