子どもマネー総合研究会

夏の金トレ@表参道

今年の子どもマネーイベントは二部構成。 第1部は「お金ってなんだろう?」をテーマにお金の役割をまず学びました。お金の役割には大きく分けて3つあります。普段お金というと、ものやサービスを買うために使うイメージがありますが、これはお金の役割のうち「交換」ということ。 他に、お金には「貯める(とっておく)」「ものやサービスの価値を測るものさし」という役割もあります。 豊田研究員がボードに大きなお財布を描いて家庭の中ではお金はどんなものに使われるのかをまず子どもたちから引き出しました。「水道代」「食費」「文房具を買う=教育費」など。その後、「お小遣い帳ゲーム」へ。

お小遣い帳ゲームでは、まず目標設定をします。その後、すごろくのように一人ずつカードを引き、その指示に従ってゲームを進めます。対象が子どもたちなので、文房具は必ず買わなければならない設定になっています。他には買ってもいいし、買わなくてもいいモノ、happyカード(お手伝いをしたり、何かをプレゼントされたり・・・など)そしてゲームのスパイスとも言えるドッキリカード。これは想定外の出来事(たいていの場合出費を伴う出来事)が書かれています。カードを引いた子どもたちは、そのカードの指示を読み上げるのですが、喜んだりがっかりしたり・・・。バーチャルなお買いものとおこづかい帳記帳で盛り上がっていました。

このゲームは、ただたくさんお金が残ればよいという趣旨ではなく、計画的にお金を使って自分だけではなく、他の人もハッピーになる。おこづかいをもらったらきちんと「ありがとう」と言うなど感謝の心も育むように考えられています。

「お金と上手につきあう」というこうした金銭教育の体験は大人になってからとても役に立つものだと思います。限りある収入の中から、必要なものを取捨選択して、将来への備えも考える。ゲームの中の絶対買わなければいけない文房具は、大人の世界でいえば、生活するのに不可欠な「住居費」「水道光熱費」「食費」のようなもの。収入からこうした出費を差し引いて、最終的に不足してしまったら大変。買いものをしたら残高を確認したり、その買いものは有効だったのか無駄だったのかを考えるくせを付けるその第一歩をこのゲームで体験できたらラッキーかもしれません。

さて、第二部は少し難易度が上がります。前半部分はクイズ形式でお金の大切さを学びます。後半は「使うか?増やすか?備えるか?どーする100万円!」と題し、夢で100万円をゲットしたという設定でどう使うのか?どう増やすのか?を考えるゲームです。 ワークシートを使い、100万円で欲しいものを買ったり旅行をしたり思い思いに記入していきます。このシートは「使う」という項目だけではなく、「運用する」というシミュレーションもできるように考えられています。子どもにとっては生まれてはじめて耳にするかもしれない「株」「国債」「投資信託」「外貨預金」「保険」。1年目、2年目とゲームができるようになっているのですが、おもしろいのは、1年目にはいろいろゲームや服などを買っていた子どもたちも、2年目になると、「使う」から「増やす」へ意識が向いたこと。逆に減ってしまうとがっかりすることも。お父さんやお母さんにアドバイスをもらいながら、一生懸命電卓をたたいて考えていました。大人でも知らない人も多いこうした金融商品ですが、おぼろげながら、お金を増やすにはいろいろな方法があって、増えるスピードは遅いけれど安全なものもあれば、大きく増えることもあれば大きく目減りすることもある株のような商品もあるのだということを、ゲームを通して知ることができればよいのではないかと思います。

日本が大きな借金(=国債)を抱え、少子高齢化で年金制度や医療制度も制度疲労を起こしている昨今、老後に備えるのは自己責任という論調もあります。実際の資産配分(アセットアロケーション)や運用は、大人でも難しいですが、少しずつでも興味や関心を持って知識を吸収し、将来に備えたいですね。 また、こうした金融商品を知ることで絶対儲かるとか元本保証などとうたって大切な資金をだまし取る、投資詐欺の被害にあわないように知識武装できるかもしれません。いずれにしても、円安に加え、消費税アップとなると、私たち一般消費者には負担増となります。上手な家計管理と備えがカギです。お金と向き合うのはやっぱり「今」かもしれません。親子でお金のこと 将来の夢のこと、ぜひ話し合ってみてください。

(子育て・教育資金アドバイザー 近藤鑑代)

こちらのセミナーの様子がAERA2014年2月10日号に掲載されました

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