家計オンチの母が見た教育費のリアル Vol.2~激闘 赤字からの脱出!
今FPとなった私は20年前の私を叱り飛ばしてやりたい!
その20年前のわが家の続編です。
一挙にホケン貧乏に陥ったわが家。赤字転落です。いったん赤字に転落するとなかなか抜け出すことができなくなります。さらに悪いことに保険というのは固定支出なのですね。つまり家計が健全であろうと不健全であろうといつも決まっただけのお金が出て行ってしまうということなのです。
無理にムリを重ねているわけですから、キャッシュフロー(お金の出入り)は当然マイナス。家計がマイナスなのに、確実に家賃などの住宅費、水道光熱費、車の税金、そして学資保険3本・・・分のお金は流れ出ていくので、給料が入ってもマイナス。 当時の私はいつもため息をついていた気がします。
「お金がないのは病気だ!! 金欠病という重い病だ!! このままでは我が家の家計は死んでしまう!なんとかしなくては・・・!!」 焦りばかりが先に立ち、何も対策が打てない日々が続きました。給料が入ってきても、固定支出が引き去られたあと食費や生活雑貨を出費するとすぐまたマイナス。 ボーナスを心待ちにしていました。いわゆるボーナス補填です。 典型的なダメダメ家計ですよね~。 しかも、カード払いで支払い猶予して先送りした支出がボーナスも貯蓄も蝕んでいく・・・ やってはいけない!を全部やっているダメダメ家計のお手本みたいな家計。何やってんだか・・・ と今の私は呆れてモノも言えない状態でした。
そんな日々がある日をきっかけに一転したのです。
そのある日とは・・・ 「金持ち父さん貧乏父さん」と出会った日です。
この本で私は多くの気づきを得ました。
この本を読んだことをきっかけにお金のことから逃げずにお金に向き合い我が家の赤字家計にがっつり取り組むようになりました。
同時に「お金」と名のつく本を片っ端から読むようになりました。 通算100冊は超えていると思います(笑)。
その中で、全部を実践してみることは難しかったので、私が取り組んでみたのは、先取り貯金のシステム作りでした。 確かに学資保険もある意味先取り貯金ではあったのですが、完全にバランスを欠いていました。そこで、学資保険は1本を残してあとは解約しました。月々の収支がマイナスのままだといつかわが家は破綻する!との判断からでした。 またわが家はやたら転勤が多かったので、結婚当初は社宅のしがらみが怖くて借り上げ社宅を利用していましたが、いわゆる社宅(社員アパートみたいな位置づけの多少ボロい集合住宅)に住むようになり固定支出を減らしてキャッシュフローを大きく改善することに成功しました。
先取り貯金もあまり強制力を効かせすぎると学資保険3本と同じく家計に一時的に支出があると太刀打ち出来なくなってしまいます。また家賃などはこれ以上減らせませんが、自転車操業状態に陥った我が家の家計を健全化するには大胆な固定支出カットが必要だと思ったのです。学資保険以外に、夫の終身保険と私の老後原資になるはずの保険も団体保険扱いで加入していたので、年末の保険料控除は普通にクリア。解約以上に家計の負担減が心の安定を生み出しました。
臨時大型支出にも対策をしなければいけませんでした。 わが家では1~2年ごとに転勤があったので、子どもたちが幼稚園時代は2人とも1回は転園を経験しています。転勤で引越し費用が出ても、それを上回る持ち出しがあるんですね。 そんなときに無理無理定額天引きなんかしてしまったら、せっかくカイゼンした我が家の家計がまた元のモクアミになってしまいます。
そこで自分の性格を考え最初はハードルを低く設定しました。 自分に限りなく甘く けれども少しでも毎月必ず蓄えを作ることをマイルールとしました。赤字家計だった分スタートは遅かったですが、少しずつでも増えていく貯金額が私の自信につながっていきました。
貯めぐせが付いてきたところで、早く気づけよ!な社内預金スタート。お金持ちの社宅のママ友にいろいろ教えてもらって「まず社内預金を満額にする」というテクを採用。
社内預金が満額になったところで、今度は財形にチャレンジ。まだ家計のマイナスはありましたが、財形も天引きという強制力が働いたので知らないあいだに少しずつ成長してくれて財形の限度額の550万に到達した時には赤字を大きく上回っていました。こうしてついに赤字脱出を果たしたのでした。
きっと当時の私はまだまだダメ出し満載の家計管理をしていたはずで、お金の知性には程遠いですが、お金について学ぶことで、お金と仲良くなれた気がしています。お金と上手に付き合うことで、いざという時に備えたり、安心を得たり、夢を叶えたりできます。日本では、社会に出るまでお金に関する教育機会はほぼゼロです。やはり早い段階でお金についてしっかり学んで、お金のストレスフリーな人生を送りたいですね。
近藤 鑑代