子どもマネー総合研究会

家計オンチの母が見た教育費のリアル Vol.1~子ども誕生 教育資金を意識しすぎて家計を圧迫!!

今から約21年前、わが家には第一子が誕生しました。結婚後派遣で貿易実務の仕事を続けていましたが、妊娠を機に仕事を辞め専業主婦に。今思えば専業主婦ほど私に向かない仕事もないのですが、当時はそんなこととは露ほども思わず良妻賢母の幻想を追っていたのでした。さて待望の長男が生まれて最初にしたことは 夫の会社に出入りしていた保険の外交員さんの勧めるままの学資保険の加入でした。仕事をやめて時間ができた私は、主婦雑誌や育児雑誌を愛読し、子どもの誕生=学資保険始めなきゃ!と思い込んでいました。

ある意味王道とも言える教育資金準備の方法です。学資保険は強制貯金に親が万一の場合保険の払込をしなくても良くなるという保障がついた商品なので、教育費に手を付けることなく貯められる!と思ったのです。

待望の我が子・・・のはずでしたが、子育ては思い描いたような理想とはかけ離れていました。何より大変だったのは夜泣きです。寝つきも悪く、せっかく寝かせたと思うそばからよく泣いてくれました(笑)。私自身は寝付きもよく爆睡するタイプだったのですが、夫は眠りが浅く、子どもの夜泣きにイライラし、そのイライラに私がストレスを溜めるという悪循環。同時に家計費に占める育児費のウエイトも増えて行きました。しかもわが家は実家から離れ首都圏に住んでいたので育児を相談できる相手も、いざという時に育児の応援を頼むこともできませんでした。子どもが1歳を過ぎる頃、子どもの熱が下がらず病院に駆けつけると、2週間ほどの入院を言い渡されます。幸い元気になり退院出来ましたが、子どもの病気は家計を大きく蝕むことを痛感。

そうこうするうちにわが家の家族は4人になりました。専業主婦にまったく向いていないということに気づきはじめていた頃だったので、子育て期間を集中させて早く社会復帰してしまおう!という勢いに任せた無謀な戦略だったのですが、この子たちの18年後までに教育資金を何としてでも作らねば・・・と学資保険を1口 いえ、2口追加したのでした。TOTALでは3口学資保険を契約したことになります。何しろ子ども1人に1,000万という時代ですから、2人で2,000万!?これは大変!と慌てたのです。

結果、お察しのとおりわが家は文字通り「保険貧乏」に転落することになってしまいました。当時はファイナンシャルプランニングという言葉すら知らなかったため、主婦雑誌や育児雑誌の記事を鵜呑みにして 「貯めねば! とにかく早く貯めねば・・・」と方向違いの努力を続け 家計はどんどん傷んでいったのでした。

私の例は 典型的なダメダメ家計です。しかも始末の悪いことに雑誌やテレビで情報をキャッチして頑張っているつもりだったから、なおタチが悪かったと今振り返って思います。

学資保険という商品が悪いのではなく、あくまで自己流で学資保険を何口もかけたことが問題だったのです。

今FPとなった私は20年前の私を叱り飛ばしてやりたい! 子どもマネー総合研究会のコラムを読んでくださっている方には、反面教師として参考にして頂ければ幸いです。教育費が必要になる時は大体決まっています。 早めにライフプランニングをすれば、着実に教育資金の準備をできるはずです。続きは次回で。

近藤 鑑代

お知らせ

関連サイト