子どもマネー総合研究会

確認しておこう。子どもの病気やケガへの備え

確認しておこう。子どもの病気やケガへの備え

転んでケガをしたり、熱を出したり。子どもを病院に連れて行く機会は多いですね。
乳幼児期の子どもの医療費には公的給付も手厚く、費用負担少なく通院できますね。しかし、お住まいの地域にもよりますが、子どもが大きくなると、医療に関する公的な給付は少なくなります。いざというときに慌てないように、子どもが自立するまでの病気やケガへの備えについて、確認しておきましょう。

お医者さんにかかる機会の多い乳幼児期は、公的給付も手厚い

「小さい頃は、しょっちゅう熱を出したり、おなかを壊したりして心配したなあ。病院に連れて行ったなあ」と思い出される親御さんも多いのではないでしょうか。厚生労働書の「患者調査」でも、乳幼児期は他の年齢に比べて、外来受診率が高くなっています。子どもが成長するに連れて、病院にかかる割合も減り、10代になると、親の世代(35~39歳)よりも病院にかかる割合は少なくなるようです(⇒表1)。

病院にかかることの多い乳幼児期は、医療費の公的な給付が手厚くなっているのはありがたいですね。病院窓口で健康保険証を提示した場合の医療費の自己負担割合は3割(小学校入学後~70歳までの場合)ですが、就学前の子どもの場合は2割です。さらに、多くの自治体では子育て支援策として、自己負担分に対して助成が行われているので、子どもの医療費の自己負担分はかなり軽減されています。

表1:人口10万人あたりの受療率

公的な医療費の助成内容を確かめておこう

子どもが大きくなると、病院にかかる機会も減ってきますが、ケガや病気のリスクは常にあるわけですから、子育て中の医療費負担についてはチェックしておきたいものです。重い病気やケガではなくても、花粉症などのアレルギーや、虫歯、視力矯正などで定期的に通院する場合も多いですよね。今後の家計管理のためにも、「子どもゆえの医療費軽減」がいつまで、どのような内容で受けられるのか、確認しておきましょう。
子どもの医療費の助成対象や内容は、自治体によって異なります。

たとえば、東京都江戸川区の子ども医療費助成制度では、助成の対象は0歳から15歳で、健康保険の自己負担額が全額助成対象となります。
愛知県名古屋市の場合は、15歳到達の年度末までの入院および通院の医療費の自己負担分が助成対象となり、16歳到達の年度始めから18歳到達の年度末までの入院の医療費の自己負担分が助成対象となります。
また、静岡県静岡市の場合は、入院の場合は0歳から18歳到達の年度末までの医療費自己負担分が助成対象となりますが、通院の場合は、1歳未満は全額助成対象、1歳以上は自己負担額のうちの500円以上の部分が助成対象となります。

このように、自治体によって、子どもへの医療費助成の対象年齢や通院か入院か、自己負担額の有無などが異なり、また、制度が改正されることもあります。お住まいの地域の助成内容が思い出せない方は、ホームページなどで確認しておかれるとよいでしょう。

加入中の子どもの医療保険や共済の保障内容、覚えていますか

子どもにかかる医療費についてはこのように公的給付が手厚いので、医療保険や共済等で備える必要はない、と考える方も多いようです。

ただ、病気やケガのときにかかる費用は、病院に払う医療費だけではありません。通院にかかる交通費や入院時のつきそいのための費用などもかかりますし、子どもに付き添うために親が仕事を休み、収入が減ることもあるでしょう。万一のケガや病気の際には医療保険等の給付が役に立つでしょう。しかし、万一のことがなければ保険料は掛け捨てになります。

保険は必要ないと考えるか、保険料を払っても万一に備えたいと考えるかは、ご家庭によって異なると思います。保険等に加入するのであれば、保障内容を確認し、納得できる保険料のものを選びましょう。

子どもの医療保険等に加入されている方は、その保障内容は覚えていますか?せっかく毎月保険料を払っていても、ケガや病気の際、保険金や給付金を受取れることを思い出さなければ、保険会社等に請求することもできません。

学資保険(こども保険)に付加している入院特約や、医療保険の給付内容は、基本的には、病気やケガによって入院した場合が対象になりますが、そのほかにも特約が付加されて手厚い内容になっている場合があります。また、こくみん共済COOPやコープ共済等の子ども向けの共済は、入院に加え、ケガによる通院した場合も補償対象になります。保険・共済によって給付内容が異なるので、どんな場合にどんな保障が受けられるのか、保障内容を忘れている方は、証券などを確認してみてください。

このように、子どものケガや病気にかかるお金への給付や助成は、子どもの年齢によって異なる場合があります。また、個々人で加入している医療保険や共済の保障内容も商品によって異なり、給付内容がわかっていないと、いざというときに請求することができません。

万一のときに、利用できる制度をフルに活用して安心して治療できるように、公的給付・助成や、加入中の保険の保障内容などを時々チェックしておきましょう。

ファイナンシャル・プランナー 大林香世

大林 香世 (おおばやし かよ)

ファイナンシャルプランナー 、子育て・教育資金アドバイザー
1999年CFP資格取得。教育系出版社、FP会社勤務を経て、2000年より独立系ファイナンシャル・プランナーとして活動中。マネー系ホームページ、新聞等へのコラム執筆、FP向けテキスト・問題集の執筆・校閲、セミナー講師、個人相談などの活動を行っている。子育て中でもあり、自分や周囲の経験を参考にしつつ、金銭教育や教育費に関するセミナーを行っている。

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