わが家の金融教育~失敗からの金融教育~
皆さんのお子さんは、現金で買い物ができるでしょうか?あるいは、できると思うでしょうか?
おそらく小学校低学年でできる子は少ないのではないでしょうか。
お金は教えないといけない時代になったと感じた出来事
私(50代)が子供の頃は、スーパーは無く、商店があちらこちらにあり、家が近かったというのもあり、何か足りないものがあればすぐにお使いに行かされたものです。両親は公務員、学童はないので、鍵っ子です。帰ってきたら、おやつが置かれているか、お金が置いていて、おやつを自分で買って食べます。そういうのが普通でした。商店で買い物をすることで、自然に物の値段とお金の種類、数え方を親に教わる事なく身についていました。
そんな私が、親になって、しまった!!と思ったお金の問題。今でも恥ずかしくて忘れられません。長女が小学3年生の時、学校で地域の祭りがあり、初めて可愛い財布に小遣いを持たせて近所の子供達と一緒に行かせました。「楽しかった」と帰ってきていました。
数日経って、姑から、「『〇〇(私の娘)がね、高学年の子供達に囲まれて財布の中身を覗き込まれていたみたいよ。私の友達が見ていて、あの子はあなたの孫だったと思うよ、大丈夫だったかな?金銭せびりにでもあっていなかったかな?』と言われたけど!?」と話がありました。
私は、いじめにあったんだとばかり思っていましたが、とんでもないその逆で、助けられていたのでした。お金を持ったはいいが、お金が数えきれない。わからなくて払えなかったのです。とてもショックでした。娘が困っているのを高学年の子供達が助けてくれていたのです。なんという母親よ。なぜそうなったのか?を考えてみました。
そういえば、私も公務員でフルの仕事。急いで学童にお迎えしてすぐにスーパーへ買い出し。娘は欲しいものがあればスーパーのカゴに入れるだけ。会計は私です。しかもクレジットカード払い。また、コープの宅配も利用していたので、お使いに行かせる必要もなかったのです。お金を持たせてお使いさせていないことに気がつきました。治安的にも1人でお使いをさせる風潮でもなかったのです。
祖母に協力してもらい買い物体験
大反省。それからというもの、スーパーでも自分のものは自分で会計させました。そして、祖父母には予算を決めて小さなお菓子を自分で買わせてもらう協力を仰ぎました。
意外な盲点でした。昔の子供達は自然に身についた金銭感覚は、意図的にやらないとダメな時代になっています。どんどんお使いをさせるべきだと思いました。
わが家での金融教育の言葉
次の自立へ向かう金融教育はマインド面でした。「今の生活レベルは、あなた達の生活ではないよ。お母さん達は自分達で作り上げてきたんだよ」ということを何度となく伝えました。顔色が変わったのを覚えています。子供たち3人ともそうです。
私は、不動産投資やドル建て投資信託などのおかげで、今も生活に困ってはいません。3人の子供達は留学や私立の大学を出ましたが、教育ローンや奨学金を利用せずにどうにかやれました。裕福ではないですが、知恵を絞って運用してきました。
このように困っていない親に、子供達は「これまでありがとう。恩返しはするからね」「稼げるように頑張る」「お金の増やし方も教えてね」といってくれました。社会人になって投資を始めるために、節約と本業以外の小銭稼ぎの副業をしています。
単利と複利の教育
また、単利・複利の話も興味深く聞いてくれました。家庭では、公務員試験に向けてアルバイトができない時期に家事で稼ぐ制度にし、家事の種類で1点2点と点数制で、1点=800円です。週に0.2%の金利をつけ、単利と複利の実践です。
面白いことに性格がでます。2人の子が大学生の時、1人はすぐにお金が欲しいので、週単位でもらっていきました。もう1人は、今は使わないからと置いておきました。それぞれに家事の量も違い、点数も異なります。
3ヶ月経った頃、集計してみました。元本と配当(益)では、貯めてもらったほうが多くの益になったのです。これで、単利と複利の意味を理解したようで、元本をいかに大きくするか、それには時間がかかることも学びました。
それが、社会人になって、前述の行動へと移るきっかけになっています。まずは、時間を味方につけて、月5万円ほどの投資信託の積立をするそうです。
私が始めたのは、46歳からで、ドル建て投資信託です。現在は、12年目。子供達は20代から始めることになるので、月5万円を積み立てていくと40代半ばでは5000万円以上の純資産ができる見込みです。投資なので、絶対はないですが、時間を味方につけて、堅実・着実に貯まる方法です。分散投資のできる投資信託をさらに積立で利用することで、価格変動のリスクを抑えて投資できます。
次は、子供達が自分のタイミングで何かしらの投資ができたらと思っています。私も日々、アンテナを張りながら、一緒に楽しみながら伴走できたらと思っています。わが家の金融教育も代々引き継ぐべきものだと気づいたところです。
以上、私の家庭の金銭教育の失敗からの学びでした。皆様の参考になればと思います。