子どもマネー総合研究会

標準利率引き下げで、こども保険の保険料はどうなった?

こども保険(学資保険)は、教育資金作りの代表的な金融商品なので、加入している方、加入しようと考えている方は多いでしょう。こども保険(学資保険)は、貯蓄型の保険に分類されていて、予定利率が保険料に影響を与えます。予定利率は、保険料の運用保証利回りのことで、予定利率が高いと保険料は安い、逆に、低いと保険料は高いというシーソーの関係にあります。予定利率は保険料を決める要素の1つで、貯蓄型の保険ほど影響を受けやすいのです。

予定利率は、金融庁が定めている「標準利率」をもとに、生命保険各社が決めています。長引く低金利で標準利率は1.5%の低水準をキープしていました。が、昨年の秋、さらに引き下げないといけない状況になり、今年の4月1日から1%に引き下げられることになりました。標準利率の改訂は12年振りのことでした。

標準利率が引き下げられると、予定利率も引き下げられて保険料は上がるというのが基本的な図式。ですから、今年4月2日以降の契約分から、各社いっせいに予定利率を引き下げる(保険料の値上げ)と予想されていました。ところが、予定利率を据え置いた会社もあり、各社の対応がバラつきました。予定利率を引き下げた会社も、こども保険(学資保険)は微減にとどめ、保険料アップも最小限に抑えています。

代表的なこども保険(学資保険)の予定利率はどうなったか、見てみましょう。

  • ソニー生命「学資保険」⇒0.25%(一時払いは0.60%)の引き下げ
  • アフラック「夢みるこどもの学資保険」⇒0.60%の引き下げ
  • フコク生命「みらいのつばさ」⇒据置

従来は、月払いでも戻り率(いくらの保険料を払って、いくらの保険金が受け取れるかを表す数字=貯蓄性)は110%を超える商品がありましたが、予定利率引き下げで110%を下回るようになってしまいました。戻り率は、契約者(父親・母親)が若いほど、保険料の払込期間が短いほど高くなるので、家計に余裕があれば年払いや短期払いにするといいでしょう。もし、まとまった余裕資金があれば、一括払いが有利です。

なお、今年4月1日までに加入した人は、予定利率は従来のままで保険料も変わりません。

小川 千尋

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