子どもマネー総合研究会

わが家が貯められないのはナゼ?

乳幼児のいるママからのご相談で、たまにあるのがこうしたご質問です。「貯められない」からと、焦りを感じていたり、自分を責めてしまうママもいるようですが、それでは子育てを楽しめません。原因を把握して手をうつことで、くよくよ気分をふっ飛ばしましょう。

まず最初に、今年だけ(あるいは一定期間だけ)の特別な事情がなかったか、チェックしてみてください。次のような項目に心当たりはないでしょうか。

子どもが生まれたばかりで、支出のペースがつかめない
子どもが今年入園して、幼稚園代がかさみ、貯められない
子どもが小学校や中学校から私立で、すでに教育費がかかる時期に入っている
今年、住宅を購入した
車を現金で買うなど大きな支出があった

該当するものが1つでもあって、しかも、それが今年だけ、あるいは一定期間だけのことなら、その後は貯められる家計に戻るはずです。該当項目の影響がなくなったころに、それでも貯められないかどうか、再度確認し直してみてくださいね。

こうした特別な事情がないにも関わらず貯められない人の場合は、なぜ貯められないのか、理由を考えてみましょう。あなたの場合は、次の4項目の中でどれが該当するか、考えてみてください。

あればあるだけ使ってしまう性格
貯める目標が明確でないため、やりくりをする気にならない
家賃やローン、保険料、車関係費用などの「固定支出」が、全支出の4割を超える
そもそも収入が低くて貯められない

問題なのは、教育資金をはじめ、将来的に貯めて備えなければならないものがあるにもかかわらず、貯められないことです。その場合は、貯められるようにわが家の家計を変える必要があります。

上記の4つの原因ごとに、貯められる家計に改善する方法についても整理してみましょう。

あればあるだけ使ってしまう性格

給与天引き(財形貯蓄など)や自動積立による貯蓄などで、確実に貯められる方法を検討しましょう。自動積立は、自動振替定期のほか、一部に投資信託の積立てを組み合わせるのもいいでしょう。こども保険(学資保険)も保険料が口座からの引き落としのため、"強制貯蓄"の効果があります!

貯める目標が明確でないため、やりくりをする気にならない

いつでも貯蓄できると思っているのに、目標がないためにできない。比較的収入が高い層に少なくないタイプです。このタイプの人は、目標を明確にして、具体的に貯畜計画をたてることが解決策となります。

たとえば、マイホームが欲しいなら、「3年後までに頭金を600万円貯める」とか、子供の教育資金を貯めるなら、「子供が高校入学前までに400万円貯める」などと、具体的な時期と金額を設定しましょう。今やらずに逃げていると、将来の選択肢が狭くなりますよ!

家賃やローン、保険、車などの「固定支出」が、全支出の4割を超える

確実にかかる固定支出の割合が高いおかげで貯蓄できないタイプ。この固定支出を引き下げるには、車をなくす、家賃が安いところに引っ越す、保険を見直すといった大きな決断が必要です。マイカーローンなどが負担になっているなら、貯蓄で返してしまうといった工夫も有効です。

そもそも収入が低くて貯められない

節約をがんばっても限界があり、残念ながら貯められないこともあります。「食費2万円、レジャー費3000円、水道光熱費1万3000円、パパこづかい1万円」といった家計を拝見したことがありますが、それでも貯められないのはもはや限界。そうした場合は、スキルアップなどで収入が高くなる仕事に変えていくか、現在、片働きなら妻が働くことを考える必要がありますね。

以上タイプ別の対処法を整理してきました。今だけでなく、長期的に役立つ方法を見つけてくださいね。

ファイナンシャル・プランナー 豊田眞弓

豊田 眞弓 (とよだ まゆみ)

ファイナンシャル・プランナー、子育て・教育資金アドバイザー
経済誌・経営誌などのライターを経て、1995年より独立系ファイナンシャル・プランナー。個人相談やセミナー講師の他、書籍・雑誌の執筆や監修などで活動。

詳細はこちら

お知らせ

関連サイト